2010年06月30日

吉田都&スティーブン・マックレーの「ロミオとジュリエット」感想@

2010年英国ロイヤル・バレエ団の来日公演。
「リーズの結婚」「うたかたの恋」はあきらめざるを得ませんでしたが、
とても幸運なことに、27日、29日両日の「ロミオとジュリエット」を観ることができました。(チケットをとってくださったお友達に改めて感謝いたします!)

29日は東京での楽日だというのと、そして「ロイヤルバレエ団員としての最後の吉田都の舞台」というのもあって、招待客も顔ぶれも多彩でしたが、中には浅田舞ちゃん&真央ちゃん姉妹もいましたね〜。

両日ともNHKのテレビが入っていました。
スタジオ収録のバレエではない生のバレエだから、リテイクはできないわけで、2日間撮影してミスったところはいい方を使うんだろうけれども、マキューシオはどっちを使うのかなあ(苦笑)。
破綻がなかったのは、29日のほうだったと思うのですが、
「!!!!!!だ、大丈夫なのか????」とハラハラ思った27日のほうが、なんだかマキューシオとしての生きの良さはあったような気がしなくもないです。
それから、都ちゃん、29日には1箇所だけ珍しくパが流れたというか、ポワントが滑ったようなところがあって、
それは常日頃完璧な彼女しか観たことが無い私には、初めてみたミス(と言えるようなミスではなかったですが)だったので、ああこういうこともあるんだと、これもまた忘れられない思い出だなあと思ったのでした。
でもたぶん、それはテレビではやらないんだろうなあ。

なにはともあれ、NHKで秋ごろに芸術劇場で放映されるそうなので、
チケットが手に入らなかった人も、
用事で観にいけなかった人も、
そして舞台を観ることができた人も、
みんな、秋が待ち遠しいことでしょうね!
我が家でも、母と妹が楽しみに待っています。


27日は上手側・Rの6列目、29日は下手側・Lの5列目。
最初の日はオペラグラスはあえて使わず、、、というのは嘘です、
オペラグラスは前日のドリーム・オン・アイスで妹達に貸してそのまんまで、
持ってなかっただけです、
はい、そんなわけで、最初の日はオペラグラスなしで観ていました。
オペラグラスなしでもばっちり観やすい席だったですし、舞台全体を観ることができてよかったです。
29日は、、、、ほんとに最後だから、細部重視でオペグラ必須!でした。

最初の日は最後の場面のポーズのところはロミオはあまり観えず、ジュリエットも下半身しか観えないという、、、、、それ以外はほとんど見切れることはなかったです。
29日は、反対側だったので、もちろん最後のポーズはしっかり観ることが出来ました。見切れたのは、ジュリエットママがジュリエットの部屋でお祈りしているところかな?祭壇がちょっと死角になっていたくらいです。



マックレーを観るのは2007年10月「真夏の夜の夢」のオベロン以来。
あの時はなにしろ「オベロン」だからお顔もそれなりにメイクしていたし、
好印象を抱いたものの、「まずまず」という印象だったのですね。
それより、カーテンコールのダウエルの嬉しそうな顔のほうが印象的で・笑。
そりゃあ、、、自分で踊ったほうがどんだけ楽でしょうかね、ダウエルにとって。
それで。。。。。2008年のロイヤルの来日ツアーにマックレーは不参加だったのかな?たしか。その後生で接する機会がなかったのですが、
今回のロミオでようやくナチュラルメイクの生身の人間役の彼を観たのですが、
それがどんぴしゃ、とても素晴らしいダンサーで、舞台を観ていてついつい笑顔になってしまいました。
背はそんなに高くはないかもですが、スタイルはいいですし、踊りがとても美しかったです。動きがいちいち端正で丁寧な身のこなしでうっとり。
これでキッラキラの超美形だったら、まるでブルース・サンソムタイプだったかもしれません。
でも、マックレーは、そりゃ、もちろん整ったお顔ではあるんですが、
どちらかというと甘いマスクというか、可愛いというか(笑)。
ワトソンのようなロミオも王子も踊れば、ルドルフ皇子も踊るタイプ、ではなく、
フェデリコみたいなタイプなのかなあ。
それともそのうちルドルフも踊るようになるんだろうか?デ・グリューなんかは似合いそうだけどもなあ。ルドルフというのは、テクニックと演技力のみならず、そのう、なんというか、「ちょっと棺桶に片足つっこんでる」「アチラガワの住人」ぐらいの危さが必要ですから、そこらへんの「翳り」のようなものを今のマックレーに求めるのはおかしいし。だってローザンヌのタップとオベロンとロミオを観ただけでそんなのわかりっこないじゃない。(しかもローザンヌの時はほんっっっっっっっとに可愛いかったし)

しかし彼だっていつまでもかわいい男の子ではなく、今じゃロイヤルのプリンシパル。都ちゃんが怪我の後遺症のこともあり、今ではパートナーはだいぶ限られてきている中で、「彼となら安心して踊れる」と言うだけあって、実にサポートやリフトが上手でした。
マクミランの振付、ことにパ・ド・ドゥに関しては「鬼のようなリフト」といわれることも多いのですが、本来それはバレエ作品を語る上での表現の一つであり、別に
「あーんなリフトやこーんなリフトがもんのすごいんだわー!」というアクロバティック面に心奪われるとか、
「男性が大変そうだった」などとハラハラ観るためのものではなく、
その美しいムーヴメントやポージングに感動するためのものなんですよね。

ロミオとジュリエットが踊る場面、とても美しかったです。
甘く幸せな踊りの場面も、切ない場面も、
どこのどの場面でも、
「さあ次はこういうステップで、こういう振りで、、、」「さあ踊るわよ」という作為めいたものはなにもなく、全てが自然でスムーズでエレガントでした。

マックレーは決して背が高いほうではないので、体格のいいポルーニンやマロニーと混じると、ともすれば埋もれてしまいかねないのに、
3人一緒に踊るところ、やはり彼に目が行ってしまうのですね。
それでいて、かなり高い技術を持っているけれども、抑制が効いていて、まさに「ロイヤルスタイル」的なんですよ。
まあちょっと地味かもしれないけども。

マキューシオ役のブライアン・マロニーは前回「エロス」やってた人ですね。
最初の日、1幕のマキューシオのソロやらなんやらで、
「だ、大丈夫なんだろうか、この人、もしかして疲労とかで痙攣でも起こしかけているんじゃ?」と心配になるような踊り方をしていたのですよ。
休憩の後、「キャスト変更」のお知らせとかあったらどないしよー、とまで思っていたもの。
2幕は普通にいて、「あれま。じゃああれはなんだったんだ?でしたが。
単なる不調か。
もともと彼はああなのか。
でも、マキューシオって、ロミオをも食っちゃうくらいの役ですし、ロイヤルではプリンシパルやファーストソリストのパート。
昔のキャシディーの踊りはもっと違っていたように思うんだけども。

29日はやや安全運転な感じで慎重に踊っていたマロニー、やっぱり「なんちゃって」な感じでまとめている部分もあったように思います。
でも、マキューシオの表現は好感が持てました。
ロミオやベンヴォーリオとの距離感も、
ロミオだけ1級年下で、ベンとマキューシオは同い年な雰囲気。
そいでもって、ベンより1ヶ月だけマキューシオがお兄さん。
3人はなんだかんだいっていつも仲良しなんだと思う。
ケンカもたまにするけど、ロミオの涙には2人とも弱いと思う。
都合が悪くなるとマキューシオはすぐ手が出たり、「ばかやろう」とか怒鳴ると思う。
ベンもロミオも、マキューシにペチっとやられても、黙って許してくれると思う。
マキューシオは「俺にまかせておけ」と思っているし、2人のためなら平気で死ねると思っているけれども、実際に守られているのはマキューシオなんだと思う。

ポルーニンは恵まれた体躯で繰り出すジュテがやはりひときわ高く美しかったです。そのうちロミオ役デビューもするだろうし、たぶん彼が王子を踊ればともて映えると思います。

ただねえ。。。。わたし、はじまる前は「これからのロイヤル期待の星」であるポルーニンに目が釘付けになっちゃうだろうと、思っていたのですが、、、、、

ほかに目立つ人がいたので、ポルーニンはあまり目に入ってこなくて(スイマセン)。


それはもちろん主役のお2人と、パパとママとティボルトなんですが。
続きはまた明日。


というか、兵庫のロミジュリも行きたくなってきてしまって困っています。
仕事だから無理だけどさ。
posted by おロシア人 at 17:39| Comment(0) | 未分類 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

英国ロイヤル・バレエ「ロミオとジュリエット」2010年6月29日キャスト

英国ロイヤル・バレエ団
「ロミオとジュリエット」全三幕

2010年6月29日(火) 18:30開演
東京文化会館
音楽:セルゲイ・プロコフィエフ
振付:ケネス・マクミラン
美術:ニコラス・ジョージアディス
照明:ジョン・B・リード
振付指導:モニカ・メイスン
バレエマスター:クリストファー・サウンダース
バレエ・ミストレス:ウルスラ・ハジェリ
プリンシパル・コーチ:アレクサンドル・アガジャノフ、レスリー・コリア、ジョナサン・コープ、モニカ・メイスン、ローランド・プライス

キャスト
ジュリエット:吉田都

ロミオ:スティーヴン・マックレー

マキューシオ:ブライアン・マロニー

ティボルト:トーマス・ホワイトヘッド

ベンヴォーリオ:セルゲイ・ポルーニン

パリス:ヨハネス・ステパネク

キャピュレット公:ギャリー・エイヴィス

キャピュレット夫人:ジェネシア・ロサート

エスカラス(ヴェローナ大公):ベネット・ガートサイド

ロザライン:タラ=ブリギット・バフナニ

乳母:クリステン・マクナリー

僧ロレンス:アラステア・マリオット

モンタギュー公:アラステア・マリオット

モンタギュー夫人:ローラ・マッカロク

ジュリエットの友人:リャーン・コープ、べサニー・キーティング、イオーナ・ルーツ、
エマ=ジェーン・マグワイア、ロマニー・パジャク、サビーナ・ウエストコム

3人の娼婦:ラウラ・モレーラ、ヘレン・クロウフォード、フランチェスカ・フィルピ

マンドリン・ダンス:ホセ・マルティン、
ポール・ケイ、蔵健太、ミハイル・ストイコ、アンドレイ・ウスペンスキー、ジェームズ・ウィルキー

舞踏会の客、街人たち:英国ロイヤル・バレエ団


指揮:ボリス・グルージン
演奏:東京フィルハーモニー交響楽団



◆上演時間◆

【第1幕】 18:30−19:35
休憩 20分
【第2幕】 19:55−20:30
休憩 20分
【第3幕】 20:50−21:30
posted by おロシア人 at 16:27| Comment(0) | 未分類 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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